ここ最近、奇妙ないくつかのクジラの打ち上げ、迷いイルカの事件が日本列島の近辺で起き続けている。
忘れた頃にひとつ、また忘れた頃にひとつと小さく報道され、しかも場所が多岐に渡っているのでそれぞれが「別の記事」となっている。
しかし、それを2〜3ヶ月分まとめてみると、また違う感想が湧いてくる。
これは何かの予兆ではないか、たとえば天変地異の予兆ではないかと言う人も多い。日本では今一番懸念されている災害と言えば「大地震」に他ならない。だから、これは巨大な地震の予兆だという人も多い。
ここ数ヶ月の異変
日本は地震列島なので中小の地震は毎日どこかで数限りなく起きている。しかし、2011年3月11日の地震ではプレートが大規模に動いたこともあり、心配されているのは、その影響としての「さらなる大地震」である。
大地震の予兆として、昔からリュウグウノツカイが打ち上げられれば、数カ月後内に何かが来るのではないかとよく言われている。
そのリュウグウノツカイは2011年12月21日に静岡県で打ち上げられて、何か来るのではないかと言われていたが、その不安視されていた大地震は2012年1月1日にM7.0の地震としてやってきた。
それでクジラ・イルカの座礁や迷子が収まるのかと思ったら、1月1日以後もまだ続々と続いているようだ。
ちなみに、ここ数ヶ月の異変を簡単にまとめたのが以下のものだ。
2011年10月03日 茅ケ崎の千ノ川でボラなど魚数千匹が大量死
2011年10月10日 大阪湾にクジラ出没
2011年11月15日 川にイルカが迷い込む ― 大分県大分市
2011年11月25日 青梅市で魚5000匹浮く
2011年12月09日 三崎港に迷いマグロ?、目撃相次ぐ
2011年12月15日 千葉県船橋漁港に「迷い」イルカ
2011年12月16日 播磨灘に、ありえない約20頭のイルカ
2011年12月21日 静岡にリュウグウノツカイが打ち上げられた
2011年12月24日 「スナメリ」伊勢の川に迷いこむ
2011年12月28日 長崎県対馬沖300頭ものイルカの大群
2012年12月31日 大量のニシンの死骸が漂着して海岸を埋め尽くす
2012年01月02日 神奈川県小田原市海岸クジラ1頭の死骸
2012年01月05日 新潟県長岡市寺拍海岸クジラ1頭の死骸
2012年01月10日 東京港内の海面にクジラの死骸
2012年01月14日 マッコウクジラの子ども、磯原海岸に漂着
2011年10月10日 大阪湾にクジラ出没
2011年11月15日 川にイルカが迷い込む ― 大分県大分市
2011年11月25日 青梅市で魚5000匹浮く
2011年12月09日 三崎港に迷いマグロ?、目撃相次ぐ
2011年12月15日 千葉県船橋漁港に「迷い」イルカ
2011年12月16日 播磨灘に、ありえない約20頭のイルカ
2011年12月21日 静岡にリュウグウノツカイが打ち上げられた
2011年12月24日 「スナメリ」伊勢の川に迷いこむ
2011年12月28日 長崎県対馬沖300頭ものイルカの大群
2012年12月31日 大量のニシンの死骸が漂着して海岸を埋め尽くす
2012年01月02日 神奈川県小田原市海岸クジラ1頭の死骸
2012年01月05日 新潟県長岡市寺拍海岸クジラ1頭の死骸
2012年01月10日 東京港内の海面にクジラの死骸
2012年01月14日 マッコウクジラの子ども、磯原海岸に漂着
これは日本だけに限っているが、目を世界に転じると、さらにリストが増えていく。
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| 2012年1月10日、東京湾岸内部にクジラの死体 |
「警告慣れ」や「狼少年現象」
日本は2011年3月11日に震度9レベルの地震が起きた。そうすると、すでに太平洋プレートが動いているので、フィリピンプレート、北米プレート、ユーラシアプレートが影響を受ける。
この3つのプレートが重なっているのが浜岡だ。危険な場所だ。
しかし、日本は活断層が無数に走っているので、次の地震は日本のどこで起きてもおかしくない。
しかも、数年以内に同規模レベルの余震が起きる可能性は高い。スマトラ沖大地震でもそうだったのだ。
ただ、それが「いつ、どこで」来るのか、分からない。地震予知はさまざまなタイプの科学者・研究家がさまざまな方法を駆使してそれを追究しているのだが、信頼性があるものはいまだにない。
また、さまざまな地震予想がほとんど毎月のように警告を発するせいで、逆に「警告慣れ」や「狼少年現象」が発生してしまい、あまり意味のないものになってしまう。
「この地震予測によると、次はいつ来る」という言い方は、実はいくらでもできる。
ある地震予知サイトでは2012年1月中に来ると書いている。しかし、あるサイトでは3月に来ると書いている。また、他のサイトは今年後半に壊滅的な地震が来ると書いている。
そのうちのどれが信憑性が高くて、どれが信憑性が低いのか分からない。「過去に当たった」と言われても、次がどうなのかは分からない。
確率的に考えれば、「3ヶ月以内に地震が起きる可能性がある」と1年に4回言えば、1回でも大地震が来たら25%の確率で当てることができる。
1年に1回くらいはヒヤリとする地震は来るだろうから、四半期ごとに「3ヶ月以内に」と言い続ければいいのである。それだけで、きっと預言者になれる。
ここではどうサバイバルするか
重要なのは、それが、「いつ・どこで」起きるのかを当てることではない。重要なのは、自分がそれに巻き込まれる可能性があることである。
特に日本人であれば、大地震に巻き込まれる確率は他のどの国よりも高く、そして頻繁だ。
だから、いつ来るというのは、本当のことを言えばそれほど重要なことではない。それよりも重要なのは、「来たらどうするのか」の方に意識を集中しておくことのほうだ。
分かりやすく言うと、「1月に地震が来る、これが兆候だ。2月に来る、これが兆候だ」と延々と警告遊びをしたり、それに振り回されたりするのではなく、「ここではどうサバイバルするか」を考えるということだ。
サバイバルできないのであれば、いくら警告に耳を傾けたところでしかたがない。準備していなければ、何も知らなかったのと同じなのである。
たしかに、間違いなく現在は「奇妙なこと」が起きている。あるいは何か異変が起きている。
クジラの座礁や迷いイルカや小動物の大量死などを見れば、何か変だというのは誰でも感じる。
だからこそ、「いつ、何が起きてもおかしくない」と思わなければならない。
災害が起きればどうするのか。自分はどう逃げるのか。家族とはどう連絡するのか。食糧はどうするのか。逃亡ルートはどうするのか。
場所・場所によってシミュレーションしておくのは無駄なことではないし、むしろ助かるための第一歩になるだろう。
そうしておくことで自分がパニックに陥るのをまず防止することができる。
そもそも、人は事前に災害が起きるのを知りたがるのはなぜか。助かるためだ。知っていればパニックに陥る前に的確な行動ができるようになる。
パニックに陥ると、人は自分の首を自ら絞めるようなマネすらする。
沈没しそうな「日本丸」
折しもイタリア中部沖ジリオ島近くで起きた豪華客船「コスタ・コンコルディア」座礁事故がクローズアップされている。
本来、ここで乗客の生命を守り、最期まで責任を持つべき船長が、その仕事を放棄して、乗客を放置して逃げ出し、沿岸警備隊に叱責されたという記事が一面を飾っている。
この船長は最初に危険な航路を取って座礁したとき、重大事件を隠すように「停電しただけだ」「技術的な問題が起きただけだ」と事実を隠蔽した。
いよいよ船が傾いて沈没がまぬがれない状況になったら、乗客を置いて自分だけさっさと逃げ出した。
さらにはそれを沿岸警備隊に咎められて「船にいる」と嘘をつき、それがバレて「船に戻れ」と18回も言われて、挙句の果てには「馬鹿野郎!」と罵られたが、船に戻らなかった。
さらに自分だけは母親に電話し、国外逃亡を画策し、逮捕されたら「海図にない暗礁があった」と嘘の責任逃れした。エキスパートとは程遠い姿ではある。
この間、乗客の間では激しいパニックが引き起こされていて、自分が先に助かろうと、女性や子供を無視して男たちが救命ボートに降りる縄に殺到していたという。
殴り合いと罵り合いの見苦しい場面になって、現場は大混乱していたのだ。パニックになって、冷たい海に自ら飛び込んでいった人たちもいた。

これが、災害時の「特徴」なのだと思わなければならない。災害が降りかかると、パニックが到来するのだ。
だから、こういった状況になれば、もはや他人はアテにできないと考え、パニックにならず、パニックから離れる必要がある。
突如として、そうなると誰しもパニックに陥る。だから、前もって脱出経路を考え、シミュレーションをして、よく考えておくべきなのである。
豪華客船「コスタ・コンコルディア」を見ながら、これは沈没しそうな「日本丸」だと思わなければならない。
日本丸の船長も、「問題はない」と事実を隠蔽している。いよいよ国が傾いて沈没がまぬがれない状況になったら、国民を置いて自分だけさっさと逃げ出すことになる。
それを咎められると「日本のことを考えている」と嘘をつき、それがバレても責任など取らないはずだ。
そして、どうなるのか。私たちが沈没していく「日本丸」に取り残されるということだ。
座礁は、大地震かもしれないし、経済混乱かもしれない。他の何かかもしれない。いつ来るのかも分からない。
しかし、それは必ず、来る。「いつ来るか」にとらわれてはならない。「いつか来る」のだから、「どうするか」の方に全集中力を傾けて欲しい。
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